ZYPRESSENの豆本
こちらも先日「希望展vol.9」に出展されていたものです。
ZYPRESSENさんの豆本です。
折りたたまれた蛇腹の本が味わいのある紙の箱に
スーッとおさまっています。
そーっと押し出す。
ロウを染み込ませた紙が蛇腹に折りたたまれています。
染み込み具合がとてもきれいです。
豆本を開く。
ちいさな字が並んでいます。
日本語です。
箱の表にとても難しい字が書かれているので
大陸から渡ってきた本だろうかと勘違い。
ZYPRESSENの服部さんに難しい字を尋ねたところ
「かいろせい」です。と
宮沢賢治の作品「薤露青(かいろせい)」です。
らっきょうの青葉についた露のはかなさから
短い時間を表す言葉だそうです。
小さな字でうっすらと印字された薤露青を読んでいくと
服部さんはそのはかなさを作ったように思えてきました。